
初めに
私達、生理用品設置プロジェクトは、2021年5月から明治大学に生理用品の設置を求める活動を行っています。まずは、Voice Up Japan明治支部の、メンバーが多く所属し、比較的規模の小さい、中野キャンパスでの設置を試みました。7月下旬に中野キャンパス事務局に企画書を提出し、事務局との面談も行いましたが、設置の提案は承認していただけない結果となりました。この活動報告では、「生理用品設置プロジェクトとは何か?」というところから、「中野キャンパス事務局での話し合い」と「私たちのこれからの活動」について報告します。
生理用品設置プロジェクトとは
生理用品設置プロジェクトとは、「*生理の貧困」を改善し、生理をより当たり前に、ポジティブに捉えることのできる社会を創るために始動したプロジェクトです。
明治大学の全キャンパスのトイレに誰もが無料で手に取れるよう生理用品を設置し、より快適なキャンパスライフを提供しつつ、この活動を学外にも発信していくことで、生理の貧困改善に向けての足がかりになることを目指しています。
活動の目的は以下の3つです。
【目的】
1.明治大学における生理の貧困問題を改善する
2.生理に関する正しい知識を普及させる
3.生理をよりオープンにできる環境をつくる
*生理の貧困とは?
必要な安全で衛生的な生理用品を利用できない人や、時には地域の汚名や制裁のために尊厳を持って生理を管理できない人に影響を与える世界的な問題。
生理用品(ナプキンやショーツなど)にかかる費用は一生で80万円かかるという計算がある。加えて、生理痛を抑える薬などと、産婦人科にかかる費用も含めると、経済負担は大きいことがわかる。
actionAid "Period poverty" ehttps://www.actionaid.org.uk/our-work/womens-rights/period-poverty
スーツウーマン「一生で生理に関連する費用はどれくらいかかる?「生理の貧困」問題」https://suits-woman.jp/job_money/okane/200720/
中野キャンパス事務局との話し合い
本プロジェクトのリーダーを務める大塚美奈は、中野キャンパスにおける生理用品設置の許可を取るため、7月29日に中野キャンパス事務局の方と面談を行いました。活動の意義を伝えるため、プロジェクトメンバーで作成した企画書を提出し、説明を行いました。
中野キャンパス事務には、生理の貧困問題への着眼点や私達の活動への想いには共感していただけましたが、明治大学内での生理用品設置の許可をいただくことはできませんでした。
理由として、主に以下の3点があげられました。
・大学生は金銭的に余裕があり、生理用品購入に困らないのではないか。
・清掃員の方による衛生管理や補充などのメンテナンスが難しい。
・Voice Up Japanは外部の団体であるため、明治大学内での活動は許可できない決まりがある。
これらからわかるのは、中野キャンパス事務局が明治大学における生理用品設置の必要性を感じていないということや、事務的な理由によるところが大きいということです。
しかし、本プロジェクトの目的は、生理の貧困問題の解決だけではなく、生理をより快適に過ごせる環境を作ることです。金銭面の困り事だけに限らず、生理用品が必要な時になくて困った経験や、周りの人に生理用品を借りることに躊躇した経験がある人もいるでしょう。ですが、生理は決して恥ずかしいものではなく、当たり前の現象であるため、生理という現象をサポートしていく場を作っていく必要があると私達は考えています。私たちは、今回の結果で得た反省をもとに、明治大学に無料の生理用品を設置するために今後も活動を続けていきます。
アンケートの実施について
このような経緯から、明治大学におけるアンケート調査を実施することにしました。
このアンケートでは、明治大学の学生間における生理用品設置の必要性を調査します。
この調査結果をもとに、必要に応じて明治大学側に生理用品設置を求める行動を再度行う予定です。
ぜひ、アンケートのご協力をお願いいたします。
アンケートは【こちら】から。
期間は11月11日から1ヶ月後の12月11日までとさせて頂きます。
最後に
最近では、都立高校だけでなく、龍谷大学も生理用品を提供する機械を設置するなど、生理の貧困に向け動き出す学校や自治体が増加しています。明治大学も、32,905人(2021年現在)という数の学生が在籍する大学として、生理の貧困に向けた取り組みを行う意義は大いにあるはずです。私達の活動に賛同し、明治大学の学生の皆さんにはアンケート調査にご協力いただけると幸いです。
参考文献
【Suitswoman】一生で生理に関連する費用はどれくらいかかる?「生理の貧困」問題
https://suits-woman.jp/job_money/okane/200720/
【NHKニュース】生理用品を全都立学校の女子トイレに配備 “生理の貧困”支援
【龍谷大学】経済的、心理的な理由で生理用品を購入できない女性3分の1以上 ジェンダーギャップ・経済的格差の解消に向け オイテル(株)と龍谷大学の連携協定を締結
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