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推しに憧れて、選挙に行った話


連載エッセイ「ねえねえ聞いて」では、Voice Up Japan 明治支部のライティングメンバーたちが、日常の中で様々なことに揺れ動く自分の感情を、等身大の文章で綴ります。毎月、「ねえねえ聞いて~!」と、話しかけますのでぜひ楽しみながら読んでくださると嬉しいです!


7月10日は、参議院議員選挙の投票日。今回のエッセイは、#みんなの選挙プロジェクト との合同企画です。


 

私が初めて選挙に行ったのは、高校3年生の夏。当時、政治に関心のある高校生だったかと問われると、そうではなかったけれど、私は選挙に行くことにすごくワクワクしていた。なぜなら私にとって、選挙はオタ活の一環だったから。これだけ聞くと、某アイドルの総選挙と勘違いしてるのでは?と思われてしまうかもしれないが、正真正銘、国政/地方自治に関する選挙だ。政治に全く関心のなかった私を動かしたのは、韓国で流行している「認証ショット」。当時の私は根っからの韓国オタクで、K‐POPが好きなだけでなく、韓国の若者の文化そのものに憧れを持っていた。


韓国では、選挙の日になると、投票に行ってきたことを示す投稿(通称「認証ショット」)でSNSが賑わう。少し説明すると、韓国の投票方法は、日本のように候補者名や政党名を自筆するのではなく、既に印刷されている候補者の名前の欄に赤い判子を押す仕組みになっている。そして、その判子を自分の手の甲にも押してその写真をSNSに載せることで、自分が投票に行ってきたことを皆に示すことができるのだ。日本に住む私にも、“今日は韓国で選挙が行われている”とすぐにわかる程に、皆こぞって投稿していて、若者の政治参加のスタイルの1つとして確立している。そして、当時私が大好きだったK‐POPアイドルやインフルエンサーも、赤い判子が押された手の甲の写真をSNSに投稿し、投票に行くようファンにも促していた。好きなアイドルと少しでも同じ行動をとりたかった私は、選挙に行きたくてたまらなくなった。


そんなこんなで楽しみにしていた初めての選挙を終えた後は、なんだかとても気分が良かった記憶がある。ちなみに、当時のカメラロールを漁っていたら、自分の手の甲に赤ペンで印を書き、韓国の文化を一人楽しむ私を発見。

日本では、投票に行った証明として投票済証を発行できる。一部のお店ではクーポンにも変身するので、ぜひ発行してSNSに投稿しよう。期間中であれば後日発行も可能。

投票済証明書や撮った写真でセンキョ割が楽しめるお店一覧はこちら



ここまで、私の体験談を話してきたが、そうは言っても、最近は暑い日が続くし、なかなか面倒くさいと感じるかもしれない。第一、自分が一票入れたところで、何も変わらないと考える人は多いだろう。


実際、私も時々そう考えてしまう。しかし最近、そんな考えが一気に吹き飛ぶニュースがあった。6月19日に行われた杉並区の区長選挙で、新人の候補者が現職の候補者をわずか187票差で上回り、当選したのだ(全体の投票数は177,312票)。これは、もし94人がもう片方の候補者に票を入れていたら、結果は逆転していたということになる。この数字を見ると、一票の重さを実感する人も多いのではないだろうか。


今やインターネットで自分の選挙区の候補者をすぐに調べることができるし、SNSやWebサイトで自分に合った候補者や政党を簡単に探せるサービスもある。入場整理券を家に忘れてしまっても、住所と生年月日、名前さえ分かれば、投票用紙を発行してもらえるので、外出したついでに、近所の投票所に行ってみよう。そして、自分なりの選挙の楽しみ方を探してみてはいかがだろうか。




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